ぷらこあ

ゆるふわゲームクリエイター / イベントオーガナイザーを目指してます

KPTのカードを棚卸しする際にTrelloのリストを使用して細かく分類してみた話

🌇背景

lycoris102.hatenablog.com

現職では業務改善のため、2週間に1度ふりかえりを実施しています。フォーマットはKPTTrello を使用しています。上記の記事にも記載しましたが、Trelloを使用しての所感は以下の通りです。

メリット
  • 事前にコメントで不明点や具体的なケースが深掘りでき、時間が削減できる
  • コメントで捕捉できるので、見返したときに抽象的になりにくい
  • リモートワークでも参加できる
デメリット
  • 各自の手元のPCを注視しがちで集中しにくい
  • 紙に比べて視認性が悪く、全体を網羅しにくい
  • 常に目に見えるところに置いておけず、見える化しにくい

Trelloを使用してのKPTを開始して半年経過しましたが、デメリットにおける 「紙に比べて視認性が悪く、全体を網羅しにくい」 という点が非常に悪さをしていました。継続していきたいKEEP/チームとして取り組むべきPROBLEMがカードの蓄積によって埋もれてしまい、意識することが出来ない状態になってしまい、結果として過去を見返さない進捗報告会のようなスタンスになっていました。

🗑棚卸し会

そこで古いカードの中で「既にチームに定着したのでKEEPに配置しなくても意識できるもの」「既に解消されたか時間経過によって問題ではなくなったPROBLEM」を廃棄して、見通しを良くする 「棚卸し会」 を開催することにしました。今回は既に予定されていたふりかえりの時間を使用することにしました。

🛠やり方

Trelloのリスト機能を用いて、 分類用のリスト を作成しました。これらのリストに関して 事前に 各自で割り振ってもらいました。カードの作成者にカードにアサインしてもらっているので、最低でも各自が作成したカードに対して、分類を促します。ただし、他の人の意見を聞きたいものに関しては議論するので、そのまま残してもらうようにお伝えしました。当日は、割り振りが適切かを各自で目視してもらい、違う考えがあれば声を上げてもらうようなスタイルで90分の枠を過ごしました。

f:id:lycoris102:20181017094234j:plain ▲非常に横長いリストになってしまった

KEEP

KEEP小分類リスト
  • KEEP (守りたい/何をしたらいいかわかる)
  • KEEP (守りたい/何をしたらいいかわからない)
  • KEEP (合わない)
  • KEEP (定着した)

KEEPに関しては上記のような分類リストを設け 「合わない(1枚)」「定着した(34枚)」 に該当するカードをアーカイブ対象としました。 「何をしたらいいかわかる(8枚)」「何をしたらいいかわからない(14枚)」 に関しては、KEEPをより具体的な行動に落とし込むための分類として用意しました。KEEPは 行動に落とし込んでこそKEEP だと思っているので何をしたらいいか分からないまま置いてあるKEEPはそのままではノイズになってしまいます。今回は個別のカードまで見る時間は無かったですが 「これを行動に移すためにはどう表現したらいいだろう」「具体的に何をすればいいか」 まで話すことができるのが理想でした。 今後は このリストに入らないような記載をする というのが1つのカードの書き方の指針として機能すると考えています。

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PROBELM

PROBLEM小分類リスト
  • PROBLEM (今も起きている/業務や目標への影響が大きいと感じている)
  • PROBLEM (今も起きている/クリティカルで無い)
  • PROBLEM (メンバーにとってコントローラブルではない)
  • PROBLEM (解消された)

PROBLEMに関しては上記のような分類リストを設けました。「解消された(21枚)」アーカイブ対象です。 「メンバーにとってコントローラブルではない(3枚)」 もアクションに持って行きにくいので、アーカイブすることにしました。「今も起きている/クリティカルで無い(8枚)」 はスコープの小さい話題であることが多いので、各セクションに持ち帰ってもらったり、話す優先度を下げる対応を取ります。こうして残った 「今も起きている/業務や目標への影響が大きいと感じている(10枚)」 に関しては、今後深掘りしていくような動きが出来たら良いと思っています。

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TRY

TRYに関してはアイデアベースで出してもらったものが多く、PROBLEMが解消されたのに残っているものが多かったので 「達成済み/不要(68枚)」 のリストを作って分類してもらうようにし、今後タイミングが合えば実行したいと思えるTRYだけを残すようにしました。

✨ふりかえり

最後に表明じゃんけんをして、この会がどうだったかを全員で振り返りました。

表明じゃんけん
  • 1~5段階でこの会を評価する
  • 5が「最高!またやりたい!今夜は宴!」
  • 1が「もう二度とやりたく無い、時間が勿体無い」
  • 評価が決まったら拳を上げてもらって、揃った時点で「せーの!」で表明する
  • 例えば4を出した人に「もう1点プラスするには何が改善されているといいですか?」とか聞く

以下のような意見が出ました。

具体的なカードの切り方や今後の分類ルールが出来てなく、今後も抽象的なカードが生まれそう

今後はこのリストをそのまま残しおき、既存のカードをベンチマークにしてもらえると良さそう (試しでやってみて、合わなければ直ぐに廃止したり他のアプローチを試みたい精神)

おそうじを実施したということ自体が価値が高い

KPTボードの可読性の担保のために実施した会ですが、実際に多くのカードをアーカイブできて、注力すべき問題が見えて良かったです。棚卸し自体の価値がメンバーに伝搬できたと思うので、定期的にやって良さそうな雰囲気を感じました。

KEEPの深掘り時間が少なかった

「守りたいけど何をしたらいいか分からない」リストに関して、深掘する時間が足りなかったです。今後はここに該当しないカードの書き方が一種のベンチマークとして求められそう。(もしくは他の人から「具体的には何をしたらいい?」みたいな話題提起が出ると良い)

💬 感想/相談

Trelloのリストを使って、KPTを小分類していくやり方は結構面白かったので、Trello使ってKPTしているところは取り入れてみて感想ください! (今回は具体性および優先度の観点から分類しましたが、セクション毎に分けても良さそう)

これとは別な課題として恣意的にTrelloを見に行かないとKEEPやPROBLEMを認識できない (その場だけの問題になってしまう) という点に関しては、まだ課題が残るので、もしいい感じに解消しているチームや組織があれば、教えてください!🙏 ゆるふわレトロスペクティブおじさんでした。