ぷらこあ

ゆるふわゲームクリエイター / イベントオーガナイザーを目指してます

Gotanda.unity という勉強会を実施するときに考えていること

🏁 このドキュメントの目指すところ

Gotanda.unity というUnityのローカルコミュニティ/勉強会の主催をしております、青木ととです。このドキュメントに Gotanda.unity の開催時に考えていることや工夫している事を記載することによって、今後勉強会やローカルコミュニティを立ち上げる人に対して少しでも役に立つ情報を伝達できると嬉しいなぁと思って、このドキュメントを書きました。

結果的に (個人的にはUnity関連の) 勉強会やローカルコミュニティが活発になるとめちゃくちゃ嬉しい!!

🏢設立

🌎Unity関連の勉強会を取り巻く背景

2017年までのUnity関連の勉強会を取り巻く環境を大まかに分類すると以下の3つに分かれていたと考えます。

🗣募集型LT大会という形式

どの勉強会もとても魅力的であったのですが、自分はもう一つ勉強会の形式を知っていました。「参加者を募集して短い時間でトークを行うLT大会」 の形式です。LTは Lightning Talk の略称であり、1本のトークの長さが5~10分程度の比較的短いものを指します。

Unity界隈では Unity お・と・な のLT大会 2017 が有名だと思います。また自分の前職の同僚に Gotanda.pm / Gotanda.js のオーガナイザーがおり、これらの勉強会もまた登壇者募集型のLT大会の形式で行われておりました。

✨ 募集型LT大会の魅力

様々な話題を短い時間で話せること

LTでは短い時間で多くの話題を発表することができます。 多くの機能を内包し、定期的に多くの機能がリリースされ、多くのセクションの人が触ることになるUnityとはとても相性がいい と考えていました。

登壇する人のバックグラウンドがそれぞれ異なること

ディレクトリ構成1つとっても正解の無い (= それぞれのバックグラウンドによって正解が異なる) 中「事例を多く知り手札を増やすような機会」は非常に魅力的だと感じていました。

(長時間のトークと比較して) 気軽に登壇出来ること

勉強会の登壇のモチベーションは人によって異なるとは思います (自分が認知しているものでは「承認欲求を満たす」「技術をアピールし同じような技術を触る人と接点を持つ」「製品をアピールしユーザを増やす」というものがあります) が、募集型のLT大会には「時間が短い」「運営側が募集を行うので手を上げやすい」といったハードルの低さがあり、カジュアルに登壇時の目的を満たすことが出来ると感じています。

▼ちなみにGotanda.unityでは 初登壇枠 という「初めての人を受け入れる」仕組みを設け、募集欄にて開示し参加者にも認知してもらうことで、よりハードルを下げようとしています f:id:lycoris102:20180924193819p:plain

🏢Gotanda.unityの設立

前述の通り「Unityと募集型LT大会の相性は良さそう」「とはいえ都内で定期的に開催するものはなさそう」と考えており「無いなら自分で開催しようかなぁ...」と悩んでいたタイミングで 「五反田のゲーム関連の会社で技術的な交流を持ちたい」 と考えていた @pinori さんと出会い、そこから五反田発のUnity勉強会はスタートしたのでした。名称は Gotanda.pm / Gotanda.js / 五反田.rb といった先人の技術勉強会に対するリスペクトを込め Gotanda.unity としました。

▼記念すべき第1回の勉強会 f:id:lycoris102:20180924153035p:plain

❤️Goatnda.unityのコンセプト

Gotanda.unity は以下のコンセプトを掲げています。

  • 企業や個人が持っているUnityノウハウを共有する場として機能する
  • 主に企業や個人にスポットを当てて、各自のプレゼンス(業界における価値や存在感)を向上する機会として機能する
  • Unityクリエイター同士の交流の場として機能する

このコンセプト自体は上に記載したものをまとめたものになるのですが 言語化することによって、そこに共感し魅力を感じた人が集まってくれている」 と感じていますし、自分自身も 「これを満たすための手段を考えなきゃ」 という気持ちになっています。これから勉強会を立ち上げる人は、どういうコンセプトでどういうターゲットに向けたものかをイベントページに記載することをオススメします。

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🛠準備

🏡 会場を抑える

技術勉強会を立ち上げる上で一番のハードルになるのはここだと考えています。Gotanda.unity では自分が他の勉強会に参加した時に 「こういう勉強会やるのですがやらせてくれないですか?」 と聞いたり、Gotanda.unity開催時に 「会場提供してくれる会社さんいませんか!」 等とヒアリングしたりしています (あとは運営メンバーのツテで何とか...)

▼新しく会場を探す人は以下が参考になるかもしれません
IT勉強会で利用できる会場一覧・まとめ | Doorkeeper

(これを読んだ会場提供できる会社の人は「ウチで勉強会やってもいい!」って高らかに宣言していただけるととても嬉しさあります!!)

会場が決まったら (可能であれば下見をしつつ) 以下を確認します。

  • 収容可能人数
  • 飲食の可不可 / ゴミの扱い / ゴミ袋の有無
  • 接続可能なプロジェクター端子
  • (なんとなく懇親会を含む当日のレイアウトを想像する)
  • (会場までのアクセスが複雑であれば写真を撮りながら帰る)

📝イベントページを作る

勉強会を作成し、参加者を募集するためのサービスとして以下のようなものがあります。

特にどのサービスでも問題ないと思いますが、Gotanda.untiy では 参加者の名は。- Name cards generator for events という名札生成サービスを使いたいが故に connpass を採択しています。TECH PLAYで勉強会を立ち上げると TECH PLAY SHIBUYA 等のイベントスペースの支援を得られる可能性もあるので、100人前後を見越していてなおかつ会場の目処が立たない場合は、こちらもオススメです。

実際に記載する内容は、注意事項を含め他の勉強会を参考にしていくで良いと思いますが、細かい点をいくつか記載します。

  • コンセプト / ターゲットが明示的である方が参加者の興味を引き、ミスマッチが減りやすくなります
  • 会場が迷いやすい場所にある場合、また入場方法や受付が特殊である場合には事前に確認し、記載すると良いです
  • Wi-FI / 電源があることを期待される方もいるので、事前に確認し有無を記載すると良いです
  • トーク形式の場合、対応可能な出力端子 (HDMI/USB-C ... etc) を確認しておくと良いです

🎨ロゴ/画像を作る

connpass には勉強会ページにバナーを掲載することができます。初見の人にとってはバナーも 「その勉強会が自分に合うものか」 の判断軸になりえると考えているので、何かしら設定した方が良いと考えています。

個人的には参加者のリテラシーに合わせてクオリティまで考慮する... 例えば、完全に理解する勉強会ではあまり素人臭く / 安っぽくならないようにするということを意識してはいます (中々客観的に評価される機会が少ないため、満たせているかどうかはあまり自信はないです / そういう時は怖いけど 身近な人に見てもらって感じた事を話してもらう のが良いかなー...と考えています)

▼参考になる資料がうまく見つけられなかったけど、以下の "表紙" に関する項目が活かせそう エンジニアのためのスライドデザイン実践講座 / How to design presentations for engineers - Speaker Deck

ちなみに Gotanda.unity のロゴは前職の同僚である @momoyagi 先生に作っていただきました。「各自が組み立てる/組み立てものを発信する」という意味合いを込めてブロック状です。ロゴがあると印象に残りやすく、将来的にノベルティにするなどグロースする展望が立ちやすくなるのでオススメです。

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📺情宣

勉強会主催側の視点としてはやっぱり開催するからにはある程度の人数に来て欲しいという想いがあります。とはいえ、 イベントページを作ったら自然と人が集まるというわけでもない ので、人を集めるにはある程度の情宣活動も必要です。

📣人のいるところで伝える

ある程度フォロワーのいる人であれば、Twitter等のSNSで呟き、拡散してもらうという手があります。もしTwitterで呟いても拡散されない / 拡散されるビジョンが湧かない場合は、予め人の大勢いる場所にて伝えるという手があります。

Unityの場合は Unity県人会議 というポータルサイトがあり、ここに掲載リクエストを送り通過すると ユニティテクノロジーズジャパンTwitterアカウントでも告知されます (201809現在) また FacebookUnityユーザー雑談所 に投稿するといったアプローチを実施したこともあります。

投稿時には 「日付/場所/何をするか/ターゲットが伝わるように書く」 ということを意識しています。特にどういう人に来て欲しいかを記載し、読んだ人に「自分がそこに含まれるかどうか」の判断をさせることで関心の輪に含める可能性を上げることが出来ると考えています。

💬個別に伝えて仲間を増やす

とはいえ、地方の勉強会やコアな技術の勉強会などはパブリックに募集を掛けるより個別にアタックした方が効果的であるケースがあります。「この人に参加してもらいたい / トークしてもらいたい」という人にDMを投げたり、対象の地域 / 技術を使用している会社を知っていればそこに問い合わせを送る等の活動が考えられます。

💨直前対応

イベント開催1週間前~当日くらいに行う対応について記載します。

📨メッセージを送りキャンセルを促す

勉強会における当日のドタキャンは主催者にとってメンタル的なダメージになります。また補欠が多数いる場合は繰り上がりが発生せずに機会損失となります。なので Gotanda.unity では直前に connpass のメッセージ機能を使用してメッセージを送付しています。

Gotanda.unity は開催の1ヶ月前にイベントページを公開していますが、1ヶ月という期間は非常に長く、パッと登録した勉強会の存在を忘れるには十分な期間です。なので「存在を思い出させるという理由で1週間前に1回」「前日にキャンセルを促す理由で1回」の2回送付を行なっています。

この時、当日ドタキャンする人にはその結果、本当に参加したいと思っていた補欠の人が参加できなくなるといった要素が想像出来ていないことも多いため「なぜキャンセルをしなきゃいけないか」を記載することをオススメします。

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📛名簿/名札を印刷する

当日の受付用のチェック用に名簿を印刷します。ただし必ずしもプリントする必要はないです。connpassにはcsvで参加者一覧を出力する機能があり、これをGoogleのSpreadSheet上に貼り付けることでPC上で出欠管理も可能です。このアプローチは複数人で受付する時にとても有効です (SpreadSheetのURLをシェアして共同のシートを編集する)。

名札は「参加者同士の交流を促進させたい」という目的で作成しています。 顔は分からなくてもSNSのアイコンや名称なら分かるといったケースは、技術系の勉強会では多くある ためです。名札の作成は 参加者の名は。- Name cards generator for events というサービスを利用し、名札ケースは以下のものを購入して使用しています。

Amazon | sac taske 名札 ホルダー ネームホルダー 首掛け ネック ストラップ 名刺 ID カード ケース (100個セット ハード ブルー) | 名札・ホルダー | 文房具・オフィス用品

🍣懇親会の飲食の発注を行う

tmnri.hatenablog.com

こちらに書いてある通り、定員を満たしているのであればその8割に行き渡る程度がちょうど良いと感じています。80人規模であれば、お寿司を5人前13個で頼んでいます。ちなみにお寿司は 柿家鮨 がリーズナブルで良い感じです。飲料は カクヤス で頼んでいます。

📅当日

さあ、いよいよ当日です!

⚙設営を行う

現状復帰をスムーズに行えるようにするため、レイアウトを写真に撮っておくことをオススメします。

👨‍👩‍👦‍👦役割分担を決める

複数人で運営している場合、グダグダになりすぎないように「いつ」「何をするか」を決めておきます。役割は事前準備の内に固めておき、当日にアサインする感じでやっています。大まかなロールとしては 「受付」「遅刻者対応」「懇親会物資受け取り」「懇親会設営」 といったものがあります。それぞれに対して役割をアサインしたら、各役割に対して、やることが不明瞭になりすぎないようにします。口頭で説明しても良いですし、ドキュメントに記載しつつオンラインで共有する形でも良さそうです。

esaに記載して共有したドキュメント f:id:lycoris102:20180924152410p:plain

📃Wi-FI / ハッシュタグを明記する

SNSで発信してもらうことが勉強会自体の情宣となり得ます。到着した直後~開始まで待機時間にハッシュタグを付けてツイートしてもらいましょう。また Wi-Fi を用意しているのであれば、予め接続できるように記載しておきましょう。どちらも会の開始後に到着した人のために別途ホワイトボード等に記載をしておくと良いです。

▼(mixiさんは紙でWi-Fi周りの情報が記載されるので記載してなかった) f:id:lycoris102:20180924152846p:plain

💏登壇者を最大限に敬う

トーク系の勉強会においては「トークする人」が運営/参加者どちらにとっても一番ありがたい存在です。トークする人が「トークして良かった」と思えるように場を最大限整えます (トーク開始時 / 終了時に拍手を促す、 感想やフィードバックをハッシュタグにて呟いてもらうように促す、懇親会での交流を促す ... etc )

😎ハプニングに備える

(自分が今後留意したい点ではありますが) プロジェクターとの接続が上手くいかない等、アクシデントが発生するケースが稀によくあります。事前に出来ることとしては接続テストや資料の他のマシンへの送付があったりします。しかし不運なことに発表中に何かアクシデントがあった場合、登壇者のケアと参加者のケアの両方が必要になります。もし1分以上間が開いてしまうようであれば「もうしばらくお待ちください、その間他の参加者への質問等あればハッシュタグにお願いします」等と場を持たすような声かけをするように心がけています。

🎁その他

🗓開催頻度について

Gotanda.unity では 開催頻度を「2ヶ月に1度」と落とし込んでいます 。「1ヶ月に1度」だと登壇する側の準備期間が短すぎる / 懇親会の費用が掛かりすぎる ... 等といった問題があると感じているためです。一方「3ヶ月に1度」だとスパンが空きすぎて忘れ去られたりといったことを感じているので、「2ヶ月に1度」が一番モチベーションを維持できていると感じています。

開催頻度/期間を決めると 開催後に「次はXX月に開催する」というアクションが自動的に積まれる という利点があります。次の開催日時/アクションを決めないとそのまま忘れ去られる... ということがあるので、仮でも開催頻度を決めておくことをオススメします。

📦お役立ちグッズ集

▼受付や会場案内時に使用できる分離型ホワイトボード

▼待ち時間や懇親会時のBGM用のポータブルスピーカー

▼登壇者向けのタイマー (アプリでも可)

🙏最後に

Gotanda.unity の設立/開催について考えていることや意識している事を記載してみました。思いつくままに書いたので、また何か思いつけば書こうと思います。冒頭にも記載しましたが、自分は Unityの勉強会やユーザコミュニティがもっと活発になってくれると嬉しい と思うので、この一例が参考になりましたら幸いです。 何かしらお手伝い出来ることがあれば協力したいとも考えているので、良かったらご一報頂けますと幸いです。

今後とも Gotanda.unity をよろしくお願いいたします。

AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展 / Unity道場 Timeline入門ワークショップ に行きました

📝8/4(土)に六本木近辺に行ってきたメモです

AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ

www.2121designsight.jp

AUDIO ARCHITECTURE は デザインあ の音楽も担当している cornelius小山田圭吾さんが作曲された楽曲に対し、9組のアーティストが映像作品を手掛けるという内容の展覧会です。場所は六本木の東京ミッドタウン敷地内にある 21_21 DESIGN SIGHT

超巨大スクリーンに映し出される映像。ここでは9組のアーティストの映像が順番に再生されていました。驚いたのは壁だけでなくステージ床にも投影されており、そこには自由に立ち入って良いとのこと。中にはあたかも参加者が入り込むことで姿を変えるような作品もあり「自由に楽しみを獲得できる空間」のように思えました。

実際にステージに上がってみるとこんな感じ

巨大スクリーンで再生されていたアーティストの映像は、別のエリアで個別に見ることが出来ます。参加者が体験できるものもありました。

シンプルながら幾何学的な模様が印象的な Layers Act という作品は、2枚の透明フィルムの組み合わせを動かすというシンプルな仕組みで作られていました。会場にもフィルムが置いてあり、自分の手で動かして「あなただけのバージョン」を作ることが出来ます。

JIDO-RHYTHM という作品。これはiPhone向けのアプリとしてリリースされており、自撮りすると音楽と顔の動きに連動してエフェクトが再生されるというもの。「あなただけのインタラクティブなミュージックビデオ」というコンセプトがすごいキャッチーで良い。ちなみにコチラはUnityで作られているそうです。

JIDO-RHYTHM - 自撮りMusicVideoアプリ

また Made with Unity でも紹介されていましたが、オンガクミミズ という作品もUnityで作られているとのこと。こっちは自分の実力不足でどうやって作られているのか全く分からない。

madewithunity.jp

他にも 水尻自子さんによる柔らかで艶かしい官能的な寿司 は必ず脳に刻み込まれるはずです。様々なアーティストによる独特の世界観は、クリエイターであれば創作の着想のヒントになると思います。Unityの池和田さんも ツイート していましたが、「自分ならこの音楽/この歌詞に対してどういう風に作るんだろう」と考える楽しみもありました。10月までやっているので、興味湧いた人はぜひぜひ! (大体1時間前後で見終わります / 土曜日は11時くらいから徐々に混み始めたので10時の開場と同時くらいに見始めるのがオススメ)

Unity道場 Timeline入門ワークショップ

その足で六本木一丁目まで行き、Unity道場に参加してきました。

kenjin.unity3d.jp

内容はTimelineのワークショップで講師は 椿さんntnyさん 。 お二人は Unite2018 でも 2D関連の公演 をされており、また Twicth でも良くゲーム制作やUnity1Weekの実況の放送をされています。

機能説明 / 手本 / 手を動かす というフローでいくつかの機能を紹介されていましたが、これが非常に分かりやすく良かったです。特に資料に含まれていた手本の動画が良くて、 「進捗の早い人は次の単元に進める」「進捗の遅い人も動画を見返しながら進めることができる」 ということが出来たのが素晴らしかったです (用意するの大変だったと思いつつ...)

予めProBuilderでモデリングされたステージとユニティちゃんが含まれるプロジェクトも配布され、そこにTimelineで演出を付けていくような中身でした。

OverrideTrackは使用したことがなかった...!! 特定の演出時に座標移動させるのにTimeline上で調整する方法は非常に便利そう。

最終的な成果物はこちら。 CinemachineのVirtualCameraを複数用意してTimeline上でブレンドすることでカメラのスムーズな切り替えが行えることを知りました。

時間がなくて Control Track 周りまでは触れる時間があまりなかったとのことですが、Chinemachine + Timelineの有効な使い方を学ぶことが出来たのが個人的に収穫でした。ただ Chinemachine 周りは設定項目も多く、どうすれば理想のカメラワークになるのか、みたいなところを追求するとまだまだ学ぶことが多そう。

椿さん、ntnyさん、ありがとうございましたー!

社内にて ふりかえりのテーマを決めるためのワークショップを実施しました

📝個人的な備忘録です

背景

  • 弊社では ごっこランド というアプリを開発している
  • ごっこランドは複数のパビリオンと呼ばれるコンテンツにより構成されている
  • パビリオン毎に小規模チームを組んでいる (複数のパビリオンを同時に対応する人もいる)
  • 2週間に1回、各職能毎に1~3名が集まってチームを横断したふりかえりを実施している
  • ふりかえりのフォーマットはKPT
  • ふりかえりの参加人数は6名前後
  • ふりかえりの実施時間は60~90min

上記のような概要でふりかえりを行ない、KEEPによるナレッジの蓄積 / PROBLEMによる問題の見える化 / TRY・ACTIONによる改善を目指していたのだが、以下のような課題があった。

  • やれば終わる系の一過性PROBLEMや進捗報告のようなGOODが多い
  • テーマが形骸化してきた

上記に付随して、ふりかえりではテーマを改めるアクションが出ていた。ただ一方的に決められるテーマであるときに オーナーシップ (自分事として捉えられるか) が弱まってしまうのでは? (また形骸化してしまうのでは?) という懸念があったので、今回はテーマを決めるためのワークショップを実施することにした。

概要

ゴール

  • ふりかえりのテーマを決定する
    • そのためにメンバーが魅力に感じる課題を洗い出す

アジェンダ

  • 場の設定
  • As is
  • To be
  • n/10
  • ゴールツリー
  • クロージング/テーマ決定

場の設定 (5min)

  • この会が行われる背景と最終的に目指すアウトプットの説明を行う

As is (20min)

  • 現状の状況を洗い出すための手法
  • 今の「組織」「サービス」「個人」の視点で感じていることをひたすら付箋に書く
  • ポジティブと思ったことには 🌞 / ネガティブに思っていることは ☁️ マークを書く
  • 書き出しの時間を終えたら、1枚ずつホワイトボードに張り出す

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▲記載の一例

To be (20min)

  • 未来のビジョンを考えるための手法
  • As is を受けて、将来どのようになっていたいかを「組織」「サービス」「個人」の視点で付箋に記載する
  • ホワイトボードに「1ヶ月後」「半年後」「1年後」「3年後」というタイムラインを予め記載する
    • 具体的な期間を意識させることで、アイデアを出しやすくする
  • 書き出しの時間を終えたら、1枚ずつホワイトボードに貼り出す
    • タイムラインのどの時点に該当するビジョンかをヒアリングしながら貼る

n/10 (10min)

  • 出たビジョンに対して優先度を決めるための手法
  • 貼られた付箋数/10のシールを手に持ち、魅力的に思った付箋に対してシールを貼る

ゴールツリー (25min)

  • 優先度の高かったビジョンを達成するためのロードマップを具体的にするための手法
  • n/10で投票数の多かった付箋を別途張り出す
  • 各付箋(ビジョン)に対して、それを達成するための「問題点/解決しなくてはならないこと」を付箋に記載する
  • 書き出しの時間を終えたら、問題点にぶら下げるように付箋を記載する

クロージング/テーマ設定 (15min)

  • 各ビジョンに対する問題点の共通項を見て、現段階で解決すべきテーマに落とし込む

フィードバック

実施後に参加者から以下のようなフィードバックをもらった。嬉しい。

🌞Positive

  • 参加者としてはそこまで事前準備をせずに望んだにも関わらず、みんなでわいわいやることでそれなりの成果が出せた、すごい!
  • チームで考えられた手応えがあって、ふだんやってるKPTよりも満足感がすごく高い
  • 純粋に楽しかった(あっという間に時間が過ぎた)
  • 個人が考えている思いを共有する場を持てたことが良かった
  • 皆が何を考えているのかも知れるのは良いなぁ

☁️ Negative

  • もうちょい深掘りしたりする余裕があるともっと満足度が高かった
  • あれだけの付箋を張り出すとなると、今のホワイトボードは手狭感あった
  • 太陽と曇りで付箋の色変えたら、もっと視認性高まりそう
  • 途中何度か言ってたけど、各単元で写真撮ると良かったかも

感想

個々人が何を考えて、将来的にどういうことを満たすことに魅力的を感じるのか共有できる機会は自分自身もメンバーも魅力的に感じることができて良かった。

一方で、ゴールツリーからテーマに落とし込むときのプロセスも曖昧なまま挑んでしまったこともあり、結果的に予定していた時間よりも時間が掛かってしまった。元々1時間半という枠で実施したが、深堀の時間が足りないというフィードバックもあったので、もし次回実施するのであれば半日くらい確保していきたい。

あとはこのビジョンを今後、いかに意識してふりかえりをやっていくか、という点も課題点として残る。一時的な満足度が高い状態は作ったが、そのビジョンが達成されるためにどういう問題点を解消しなきゃいけないかが定常的に話されないと意味がないのかなぁと。具体的にはふりかえりをやる際に 場の設定/テーマの確認/テーマの進捗チェック をやっていきたい気持ち。

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▲モザイク掛けて分かりにくいけど今回のホワイトボード、付箋いっぱい!